剣と盾 2022 7 17

書名 自衛隊は日本を守れるか
出版社 週刊東洋経済 2022 7/16

 防衛費倍増の前に、
まず精神面から考えましょう。
 時は戦国時代、
あなたは一族を守る立場です。
 しかし、「剣は使ってはいけない。
盾だけで一族を守れ」と言われたら、
一族を守ることができますか。
 攻撃ができなくて、
守りだけとなると、
やがて守り切れなくなります。
 もちろん、国土が広く、
人口が多い国ならば、
敵を広大な国土に引き込んでから、
戦うという戦法があるでしょう。
 日本の国土は大部分が山岳地帯なので、
国民全員が銃を持って、
ゲリラ戦が可能ですが、
多大な犠牲者が出るでしょう。
 「攻撃は最大の防御」という発想がなければ、
国を守り切ることはできません。
 外国から見れば、
先制攻撃がない国は攻めやすいのです。
 日本では、戦国時代のドラマや、
源平時代のドラマが人気ですが、
ぼんやり見ていてはダメです。
日本の国防に役立つ教訓がたくさんあります。
 国防は政治家が考えればよいと考える人は、
大きな勘違いをしています。
 「専守防衛」という戦法は、
敵を国土に引き込んでから戦う戦法です。
 このような戦法は、
国民一人一人が兵士となって戦う戦法です。
 だからこそ戦国時代のドラマをしっかり見て、
戦い方を勉強しましょう。
 ゲリラ戦になったら、
戦国時代も今も戦い方は同じでしょう。
 みんな、平和ボケしています。
日本人はミサイル防衛システムを頼もしく見ていますが、
このようなものは技術力の誇示には有効でも、
実戦には役立ちません。
 私が独裁国家の司令官だったら、
日本は先制攻撃のない国なので、
弾道ミサイルを一か所に集めて、
20発同時に発射します。
これでミサイル防衛システムは機能しなくなります。
 源平の戦いで、
圧倒的に優勢だった平家は、
源義経が繰り出す奇抜な戦法に対して、
なすすべもなく崩れ去りました。
 防衛費倍増の前に、
まず精神面から考えましょう。
 最新兵器を買いました。
訓練を頑張りました。
 これでは平家に似ていませんか。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ。















































































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